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「二宮和也という器」

月刊誌MOREのインタビュー記事より・・・ It [一途] 第90回 得意>好き

四葉のクローバーお知らせ四葉のクローバー 心境の変化でコメント欄は非公開にしました。

『好きなことより得意なことを仕事にするのがいい』

   演じることは、好きじゃないけど得意。
   演技には正解はない。観る人の自由。
   そう思うと、どんな役も悩まず演じられる


 取材の日は、日本アカデミー賞の最優秀主演男優賞を受賞して、約1週間後。すっかり落ち着いた様子で現れた。「おめでとう」という声にも、「ありがとう」と穏やかに応える。あらためて感想を聞いてみる。
「もちろん、すごくうれしかったですよ。でも、その前にすごくびっくりしたな。先に(黒木)華ちゃんが受賞したのに感動していて。まさか自分が取るとは思わなかったから。」

 その夜は、山田洋次監督をはじめ、作品のキャストやスタッフと「粛々と飲んだ(笑)」。そして、想像以上に、たくさんの人にお祝いの言葉やプレゼントをもらったという。

「ありがたいなぁとあらためて思った。身近な人ももちろんそう。嵐のメンバーも全員喜んでくれて、松本さんはすぐお祝いのお酒をくれた(笑)。家族もおふくろは、『よかったね』って。ばあちゃんにはまだ報告できてないけど、実は授賞式の数日前、久々に会いに行ったんだよね。何もすることがないから、ふたりで一緒に写真撮って、『賞が取れたら、また報告しに来るね』って伝えた(笑)。だから、これからばあちゃんの所と、じいちゃんのお墓にも報告に行くつもり。ふたりとも、いちばん喜んでくれるんじゃないかな。山田洋次監督と吉永小百合さんと仕事したのはもちろん、その作品で孫が賞を取ったこともうれしいだろうなと。特にじいちゃんは、ナンバーワンとかトロフィーが好きな人だったから(笑)」

 ニノ自身にとても”賞”は、とても喜ばしいもの。だけど、それ以上の意味はないとも言う。

「もともと、賞を目指して生きてなかったし、取れなかったからといって、作品の価値が落ちるわけじゃない。去年、岡田(准一)lくんが受賞したのをテレビで観た時は、身近な存在だからこそ、『オレも!』って単純に思ったけどさ(笑)。それに、山田(涼介)が取った新人賞のほうが実はスゴイと思う。映画に出始めてたった1年で評価された。映画に出てほしい人材だって認められたってことでしょ。主演や助演賞は、続けていればいつかチャンスがめぐってくるかもしれないけど、新人は期間限定だから。早くお祝いしないとね。岡田くんと山田と飲む約束したけど、みんな忙しいから、今年中に叶えばいいな(笑)。あとは受賞して何も変わらないかな」

 ニノは以前、「演じることは好きじゃないけど、得意かも」と語っていた。その気持ちに変化はある?

「そこも変わらないかなぁ。演じることは今も好きじゃない。オレにとって"好きなモノ"っていつでも手に取れたり、思いどおりになるものだから。たとえば、ゲームみたいな趣味とか、毎週MCができるレギュラーのバラエティー番組なら”好き”って言える。でも、ドラマや映画は、望んでもできない時はできないし、失敗しても取り返せないから、単純に好きだなんて言えないな。ただ、演技には正解がないからね。どう演じても間違いじゃないし、観る人の判断にゆだねられる。だから、演じることに関しては悩まないし、得意だって言ってもいいのかなと」

 そんな彼も、”演じること”について一度だけ悩んだことがある。舞台『シブヤから遠く離れて』の時だ。

「でも、それも演じること自体に悩んだわけじゃない。『難しい作品だから、説明したほうがいい』って言われたことに悩んだの。岩松了さんの作品は、岩松さんならではの世界観があって、はっきりした答えがあるわけじゃない。そこも面白いんだけどね。オレ自身は、意味や答えがわからないものはわからないままでいいと思ってて。そのまま受け入れて演じることもできる。でも、観る人の中には意味が知りたい人や、答えのわからないものにお金は払えないっていう人もいるだろうから。説明が欲しいのもわかるけどね」

 とはいえ、”演じる”とは本来、言葉では説明がつかない”何か”を感覚的に表現する手段であることをニノは知っている。

「”演じること”に自分が納得する意味や答えを求めないからこそ、得意だって言えるのかも。これが好きなこととなると、答えとか成果が欲しくなる。だから、オレはやっぱり、好きなことより得意なことを仕事にすべきだなと思う。誰かに求めてもらえて、役に立つことで成立するのが仕事だからね。これからも、誰かに求めてもらえるなら、役者の仕事も続けていきたい。これまでどおり役者業に限らず、仕事は選ばない。個人的には、お仕事をいただいた順でいいかなって思ってる(笑)」

(終)

***************************
ニノの言葉は、素直なのかひねくれているのかわからない。
表面だけをなぞっていると二宮和也というものが見えてこない。
といって深読みすぎても、
「オレ、そんな複雑な人間じゃないよ」とかいわれそうだ。
だが、ただひとつ、はっきりわかることがある。
彼はプロである、ということ。
仕事をするということは、
クライアント(彼をオファーした人たちや観客などなど・・・)の求めに、
しっかり応えられることが重要であると考え、
自分自身の主張や欲にとらわれることなく、
ひたすらに与えられた仕事に取り組む。

だから彼の演技には無駄な力みがない。
主役であっても一人目立とうとはせず、
あくまで作品の一部として完璧に機能しようとする。

なにやらサラリーマンのようである。
不思議なアイドルだ。



 
  • 2016.04.27 Wednesday
  • 09:34

「二宮和也という器」

月刊誌MOREのインタビュー記事より・・・ It [一途] 第89回 賞 

四葉のクローバーお知らせ四葉のクローバー 心境の変化でコメント欄は非公開にしました。


どんな賞も、自分のためじゃなくて
ファンの人たちやスタッフ、事務所の人たち・・・
自分を支えてくれる人たちのために欲しい


 もうすぐ、春−。映画『暗殺教室〜卒業編〜』も始まった。
「(このインタビューが行われた2月半ばの時点では)試写はまだ観られていないけれど、アフレコで自分の出演シーンだけは観た」
と言う。感想を聞くと、何やら思い出し笑い。
「面白かったなぁ。オレはナリ(成宮寛貴)と桐谷(美玲)さんと一緒のシーンが多いんだけど。昔から知ってる分、ナリの芝居のすごさが面白くて。技巧としてはもちろんうまいんだけど、人としてベースの面白さが変わっていなくてさ。だから、蜷川(幸雄)さんの舞台とかにも呼ばれるんだろうな。いい意味で年齢を重ねても変わらない役者だなあって」

 では、ニノ自身は役者として変わったと思う?

「たぶん、ナリと一緒で変わってないと思う。結婚とかそういう人生の変化もないし、会社での出世とかもない仕事だしね。相変わらず、自分のためだけにお金を使って、自由に生活してるから意識も変わりようがない(笑)。とにかく、ナリと共演できて楽しかったんだよ。映画『暗殺教室』は前作も大ヒットしたって聞いたし。主演の山田涼介が今年の日本アカデミー賞で新人俳優賞をいただいた作品だから。今回も期待してもらっていいんじゃないかな。」

 日本アカデミー賞といえば、ニノも今年、映画「母と暮らせば」にて優秀主演男優賞を受賞した。取材時は授賞式の前だったが…。

「たった5人の中に選ばれて、最優秀賞にノミネートされただけでもスゴイことだし、うれしいよ。でも、もし受賞できたら、もちろんもっとうれしいよね。思いっきりバラエティ番組でも自慢しよう(笑)。だって、これまでアカデミー賞を堂々と自慢する人なんていなかったでしょ?」
 
 授賞式を楽しみにしているという、明るく素直な反応が意外だった。昨年、事務所の先輩・岡田准一が最優秀主演男優賞を受賞した時も大いに祝福していたけれど、ニノ自身は賞に興味がなさそうに見えたから。

「もちろんこの仕事は賞をもらうためにやっているわけじゃない。でも、お金のためだけにやってるわけでもないからね。やっぱり、誰かに楽しんだり喜んだりしてもらいたいわけで。こういう賞って、ファンの人はもちろん、事務所の人もすごく喜んでくれるだろうなって思う」

 そこまで一気に早口でいいきり、ふっと一呼吸。
「ま、こういうことは、受賞してから話したほうがホントはカッコいいんだけどね(笑)」と前置きしてから続けた。

「去年、岡田くんが最優秀主演男優賞を受賞した後、ふたりで話す機会があってさ。ほら、最優秀賞を受賞した時のトロフィーは、前年の受賞者から渡されるじゃない? だから、次、つまり翌年に岡田くんの手からオレがトロフィーを受け取れたら、これまで支えてくれた人たちは、そのシーンを見てきっと喜んでくれるだろうねって。それで、『来年、オレが行くんで待っていてくださいね』って言ったの。賞は自分のためじゃなくて、支えてくれる人たちのために欲しいんだよね」

 授賞式ということは、受賞後のスピーチも楽しみだ。もし、受賞できたら、ニノは何を語るつもり?

「その場になってみないとわからないよ。いつもそう。コンサートの最後の挨拶だって、その瞬間まで話すことは決めてないんだから」

 話す内容を先に決めないのは、ポリシーというほどでもないが、彼が猊當未紡臉”にしていること。

「先に話すことを決めるなら、コンサートをやる意味がないよね。会場でみんなに会って、歌って踊って、感じたことを最後に話すことに意味がある。それはお芝居だって、バラエティ番組だって、インタビューだって同じこと。オレらの仕事って、すべては相手あってのリアクションだから。相手の熱量に合わせるし、たとえ同じ質問でもタイミングやその場の雰囲気とかってあるよね。自然に受け止めてたくさん答えられる時もあるし、不自然な流れで聞かれると答えにくい時もある」

 たしかに、ニノは生き方や考え方はみじんもブレないのに、その日、その瞬間ごとに、話すテンションや話したいことが変わっていく――自分の気持ちに本当に正直な人だ。

「今日はこの質問にだけ答えてくださいとか言われると困る。じゃあ、向き合って話す必要ない。アンケート用紙のやり取りでいいじゃんって思う。今、会って話すことの意味が欲しい。それって、オレにとっては特別なことじゃなくて、何事においても普通に大事なことなんだよ」

(終)

**************************
ニノの言葉は面白い。
今回は、これ!!っていうほどの言葉は見当たらないけれど、
聞いていて心地よい。

年齢を重ね、経験を重ね、たくさんの人や作品との出会いがあった。
しかも質の良い出会いをたくさんしてきたのではないか、
と近頃のニノを見ていて思うのだ。
楽しそうだね、よかったね、って・・。
  • 2016.03.30 Wednesday
  • 07:54

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